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治療の説明
矯正治療に対する院長の考え方 ~治療の説明~
同じようなことを、治療方法、矯正装置、矯正器具の「適応症」という言葉で説明してみたいと思います。単純にデコボコした歯並びを綺麗にすることを考えてみましょう。なぜ、デコボコになるのでしょう。答えは1つです。「場所がない」からです。少々幼稚な説明ですが、私がよく診療室でお話することなのですが、中華料理屋さんに10人で行きましたが、そのお店には8人用の丸いテーブルしかありませんでした。『せっかく来たんだから、それにお腹も空いているし』8人用のテーブルに10人が座りましたが、やはり並んでは座れず、はみ出したり少し斜めに座って食べたり・・・。これが、デコボコの正体です。こんな場合もあります。10人用のテーブルは用意されていたのですが、お相撲さんが10人座ろうとしたらどうでしょう。やはり同じことが起こります。このテーブルが顎の大きさ、座る人が歯です。そうです、「顎の大きさ」「歯の数」「葉の大きさ」この3つがデコボコに大きく関係しているのです。それでは、10人の人がゆったりと綺麗に並んで食べられるようにするためにはどうしたら良いでしょう。
(1) 8人用のテーブルを10人用に大きくする。
(2) 8人用のテーブルに8人が座り、あとの2人は別のテーブルで食べる。
この(1)の治療方法を「歯列弓の拡大」といいます。要するに、歯を綺麗に並べるために、歯列弓(歯並びによって出来る弓状の形態)を色々な方向への歯の移動により広げていく訳です。
| テーブルが小さいので全員きれいに並んで座れません。 | 前・横・後ろにテーブルを大きくします。 | 座るテーブルが大きくなれば全員座れるようになるわけです。 | ||
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| テーブルが小さいので全員きれいに並んで座れません。 | 2人は別のテーブルに座ることにしました。 | 2人減ったので同じ大きさのテーブルにきれいに並んで座れるようになりました。 | ||
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テーブルを横方向に広げても十分な場所が得られない場合、前方向に広げる必要がでます。

その時、矢印で挟まれた分だけ、座る人(前歯)は前方向(出っ歯の方向)に出ていってしまいます。
→ 口元が出っ張る → 口呼吸の開始 → 将来の歯槽膿漏症の原因の一つになってしまう
① は前歯を前方に移動させて、歯列弓を大きくし、場所を確保します。 前方拡大
② は横の方向に歯並びを広げて場所をつくります。 側方拡大
③ は奥歯を後方に移動させて、歯列弓を大きくし、場所を作ります。 後方拡大
単純に①を行うと前歯が現在よりも前に移動しますから、前歯は前突してゆきます。(前歯がさがりすぎている時や、前に広げても口が空いたりしない余裕がある場合は良いのですが・・。)
②は歯並びを横方向に広げて場所を作りますから、前歯は前突しません。(デコボコの程度により、②で場所の確保が不十分な場合、①を余儀なくされる場合もあります。)
③は奥歯を後方に移動して作った場所を前歯の方に伝えて行かなければならないので時間はかかりますが、前歯を前突させずにデコボコを綺麗にすることが出来ます。(年令により親知らず等があると、奥歯の後方移動は困難になってゆきます。この方法を実行するために親知らずや第二大臼歯を抜いたりする方法もあります。)
様子はおわかりだとおもいますが、この「拡大」によってデコボコを改善していくとき、「今まで良い位置にあった前歯が出っ歯になってしまわないか」が最大のポイントになるわけです。
これが、
・歯並びは良くなったが前歯が何となく出てしまったような気がする。
・何となく、口唇が以前より乾くようになった。(口呼吸の開始)
といった状態です。
前に説明した将来の歯の長持ちに問題が出ると同時に、審美的にも口元が出っぱった感じになってしまいます。取り外しの出来る透明なキャップ状の矯正器具も多く出回っていますが、多くがこの拡大の方法を応用したものです。
そこで、出てくるのが「適応症」という言葉です。
この種の矯正器具の場合、横や前方向に歯並びを拡大しても前歯を前突させずにデコボコを改善出来れば適応症です。少々過激な方法ですが、拡大によって、前歯を前方に突き出さないように歯の大きさを小さくして(歯の両サイドをかなり削ってサイズを小さくするディスキングという方法)歯が綺麗に並ぶ場所を確保する場合がありますが、歯の非常に硬い部分であるエナメル質がかなりの量失われ、将来の虫歯の原因や、天然さを失った歯の形態にしてしまうことにより、治療後、歯並びは良くなったけれど、何か笑った時、変な感じがするといった問題が生じてしまうことがありますから、そうした方法をとる場合には、その点を先生に十分に確認しておく必要があると思います。
「見えない矯正」、魅力的ですね。最近ではむしろ『矯正やって楽しんじゃえ!』ということで、色々な色でカラフルに矯正を楽しんでいる方がどんどん増えていますが、「どうしても見えては困る」という方に提案です。
通常お話をしたりするときに見える歯はどの辺りか思い浮かべてください。そうです、上顎の犬歯(糸切り歯)から反対側の犬歯までの6本が見える程度が、日本人の平均ではないでしょうか?ですから、下あごの前歯や、上下の奥歯はよっぽど大きなお口を開けない限り見えません。裏側にする矯正(リンガル)は、費用的にどうしても高くなってしまいますから、目立ちやすい上顎は裏側、下顎は透明素材を使って外側で矯正する。この方法で矯正している方はかなり多いのではないでしょうか?費用的にも上下顎裏側の半分の追加料金ですみますし、外見的には殆ど見えません。私の診療室でこの上顎だけ裏側のハーフリンガルをおやりになった方で『下の歯もやっぱり見えてしまうので、下あごも裏側にやり直して欲しい』という方は、いらっしゃいません。ということは、審美的には、十分ご要望にお答え出来ると言って良いのではないかと考えます。
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